治療期間中はメンテナンスが重要です
歯の矯正治療は、専用装置を装着して終わりではなく、定期的にメンテナンスを行っていくことが非常に重要です。今回は、矯正治療中どれくらいの頻度でメンテナンスが必要なのか、メンテナンスをしないでいるとどうなるのかを詳しく解説します。
月に1回程度のメンテナンスが理想
歯の矯正治療を開始する際は、しっかりと検査を行った上で入念な治療計画を立て、治療中は計画通りに進んでいるかを随時確認しながら治療が進められます。一般的なワイヤーを使用したブラケット治療の場合は月に1回、マウスピース矯正の場合は1〜2ヶ月に1回の通院が望ましいとされています。その際、歯の移動位置の確認や矯正装置の調整、虫歯や歯周病の確認など細かくメンテナンスを行います。マウスピース矯正の場合は、同時にマウスピースを新しいものに交換します。
基本的に、矯正治療が終了するまでの2〜3年間は同じ間隔で通院しますが、治療完了後は動かした歯を固定する保定期間に入り、その後1〜2年間は3〜6ヶ月に1回通院してメンテナンスを行いながら歯並びを定着させます。
矯正治療にはリスクもあり
矯正治療を続けていると、歯が移動したことでこれまで気づかなかった虫歯が発見されることがあります。矯正の有無にかかわらず治療が必要となるため、基本的には虫歯部分を削り、レジンを埋める処置を行います。しかし、重度の虫歯や痛みが出ている場合、もしくはワイヤーが邪魔で治療ができない場合は、一時的に矯正装置を外すことも珍しくありません。もちろん、虫歯治療が終われば矯正治療を再開できるため、安心して任せておきましょう。
また、矯正治療中は装具が邪魔になり歯を磨きにくくなることから、磨き残しが多くなりがちです。そうなると、自分でも気付かないうちにプラークが蓄積し、歯周病を引き起こす可能性があるため、そうしたリスクを回避するためにも、矯正治療中は定期的なメンテナンスを受けることが何より大切です。