カウンセリングで決めるべきこととその基準
歯列矯正を検討される場合、治療前のカウンセリングの段階で歯科医師と決定しておくべきポイントがあります。
本コラムでは、カウンセリング時に決定しておくべきことと、治療方法の判断基準について解説しています。歯列矯正で歯並びの改善をお考えの方はご参考にしてください。
カウンセリングで決めること
歯列矯正を成功させるためには、カウンセリングの段階で歯科医師と意思疎通をはかる必要があります。カウンセリングは歯科医師が行います。患者さまの歯に関する悩みや、希望する歯並びについてヒアリングを、簡易検査を実施します。カウンセリングと簡易検査の結果から、歯列矯正に必要な治療方法や治療にかかるおおよその費用がわかります。カウンセリングでは、自身に合った治療方法や治療の開始日、治療費と支払方法などについて確認し決定しておくとよいでしょう。
治療方法の判断基準
歯列矯正は一般的な治療方法であるワイヤー矯正（マルチブラケット）のほかに、マウスピース矯正（インビザライン）など、いくつかの種類があります。
治療方法を決める際の判断基準は、以下の通りです。
- ワイヤー矯正（マルチブラケット）
- 歯列が大きく乱れている叢生（そうせい）や、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態の反対咬合など、ほとんどの不正咬合に対応している歯列矯正方法です。マウスピース矯正では対応できない症例の場合、ワイヤー矯正で矯正治療を行います。ワイヤー矯正は歯に固定された金具（ブラケット）にワイヤーを通し、歯を少しずつ動かして歯列を整えていきます。ワイヤー矯正のメリットは、マウスピース矯正よりも治療期間が短縮できる点や、治療にかかるコストを抑えられる点です。一方で、ワイヤーやブラケットが目立つため、見た目が気になったり、口の中の不快感を覚えたりするデメリットもあります。
- マウスピース矯正（インビザライン）
- 矯正治療後の後戻りや軽度の叢生に適応している限定的な歯列矯正方法です。歯並びの乱れが重度な方や噛み合わせが複雑な方は、マウスピース矯正では治療ができません。マウスピース型の矯正装置で少しずつ歯を動かし歯列を整えます。透明なマウスピースで目立ちにくい点が特徴です。自身での取り外しが可能ですが、効果を得るためには1日の装着時間を守る必要があります。
治療を受ける医院はカウンセリングで決める
歯科医師によるカウンセリングや簡易検査によって、矯正治療の必要性や必要とする治療がわかります。矯正治療を検討している方は、カウンセリングを受けることから始めましょう。
- Q1：歯列矯正のカウンセリングは1カ所だけに絞った方がよいのでしょうか？
- A1：歯科医院によって治療方針や治療費は異なります。2〜3カ所ほど医院を選び、それぞれのカウンセリングを受けてから、治療する歯科医院を決めてもよいでしょう。
- Q2：矯正治療を行ううえでのリスクはありますか？
- A2：矯正治療をすることで、稀に歯茎が痩せたり、歯根の先端が短くなるリスクがあります。そうしたリスクを把握したうえで、矯正治療を行うか検討しましょう。
