矯正歯科の選び方
矯正治療にはある程度の費用がかかりますし、治療を始めると長期間歯科医院に通うことになります。そのため、どの矯正歯科に通うのか、よく考えて決めることが非常に大切です。
矯正治療実績があまりない歯科医院を選ぶと、治療がうまくいかずにやり直しが必要になる恐れがあります。最近は矯正治療を扱うクリニックも多く、どうやって選べば良いのかわからないという方も多いでしょう。そこで、矯正歯科を選ぶポイントを3つご紹介します。
1つめが、日本矯正歯科学会の認定医以上が在籍していることです。これは一定水準以上の知識、技術を持っている医師の証であり、豊富な経験がある医師が在籍しているということなので信頼できます。
この日本矯正歯科学会とは、日本において最大の学会であり、認定をもらうには矯正歯科に関する研修を5年以上受講することと、学会試験の合格が必要です。日本矯正歯科学会のHPから、気になるクリニックや近所の歯科医院を調べてみると良いでしょう。
2つめが矯正歯科治療のためのセファログラム(頭部X線規格写真)が撮影可能かどうかです。矯正歯科を正しく進めていくためには、治療前の診断が非常に重要です。そのために必要なのがこのセファログラムです。この撮影が可能なCT機材がある歯科医院であれば、矯正専門医院であり、確実な診断をもとに治療計画を進めていけるということがわかります。
矯正治療の方法は様々な選択肢があるので、セファログラムでの診断でよりよい治療方法を検討することが可能で、歯科医の説明を踏まえて、どのようにして矯正治療を進めるべきか決められます。
3つめが通いやすさです。もちろん、近いからというだけで安易に矯正歯科を決めるべきではありません。しかし矯正治療を始めると1ヶ月に1回ほど、平均2~3年の長期間の治療が続きます。腕の良い矯正歯科だったとしても、遠方だと通院自体が負担になります。そのため、自宅からの距離、通勤通学先からの通いやすさなども考慮して、矯正歯科を選ぶことをおすすめします。なお、通勤通学先から通うことを検討している場合は、診療時間や休診日なども確認しておきましょう。
記事監修 医療法人祐愛会「西村歯科」 西村 有祐
■ 略歴
- 日本歯科大学新潟歯学部 卒業
■ 所属学会・資格
- 日本口腔インプラント学会JSOI専修医
- 日本訪問歯科協会認定医
- 日本歯周病学会 会員
- 日本障害者歯科学会 会員
- 日本訪問歯科協会 会員
- 日本歯科保存学会 会員
■ 著書
- 『よみがえる青春のかみごこち』 国際臨床出版社
- 『訪問歯科診療におけるメディカルインタビューの進め方』 日本訪問歯科協会
- 『訪問歯科診療 アドバンスプログラム』DVD内著書 日本訪問歯科協会
- 『補綴とデンチャーへのリマインダー』DVD教材収録 日本訪問歯科協会



