学生のマルチブラケット矯正にかかる期間とは
マルチブラケット矯正を検討している学生にとって、治療完了までの期間は気になるポイントではないでしょうか。矯正期間は年齢や歯並びの状態によって異なります。
本コラムでは、学生がマルチブラケット矯正を受ける際にかかるおおよその期間や、治療を早めに終えるためのコツを解説します。
学生生活を充実させながら矯正を進める参考になるため、ぜひ最後までご覧ください。
マルチブラケット矯正とは
マルチブラケット矯正は、ワイヤーを通したブラケットを歯に装着する一般的なワイヤー矯正のことを指します。ワイヤーが元に戻ろうとする力を利用して歯を動かします。
一つ一つの歯にブラケットを装着できるため、不正咬合のような複雑な症例にも対応できる点が魅力です。
また、矯正治療にはマルチブラケットのようなワイヤー矯正だけでなく、透明なマウスピースを使ったマウスピース矯正もあります。
両者の違いについて知りたい方は、以下のコラムをご参考にしてください。
マウスピース矯正とワイヤー矯正、結局どちらがいいのか?
学生のマルチブラケット矯正にかかる期間は?
学生がマルチブラケット矯正を受ける場合、年齢によって矯正期間に差が生まれます。
小学生の場合は、永久歯がきれいに生えるための土台づくりとして矯正をするため、約1年半の短期間で完了します。
中学生から高校生にかけては、顎が成長する余地があるため、治療期間は1~3年程度が一般的です。
一方で、大学生になると顎の成長がほぼ止まっているため、歯の移動に時間がかかる傾向があり、治療期間はおよそ1年6ヶ月~3年かかります。
なお、矯正開始時の年齢だけでなく、歯並びの状態によっても期間が変わるため、歯科医師と相談しながら計画を立てることが大切です。
マルチブラケット矯正の期間を短くするには?
マルチブラケット矯正の期間を短くするには、いくつか意識するポイントがあります。それらのポイントについて確認していきましょう。
早期に治療を開始する
学生のうちから矯正治療を始めると、顎の成長を利用した効率的な治療が可能です。そのため、早期に治療を始めることで治療期間が短くなります。
特に、成長期にある小・中学生は歯が動きやすいため、矯正装置による歯の移動もスムーズです。歯が生えるためのスペースを早い段階で確保しておくことで、きれいな歯並びを実現しやすくなります。
た、社会人と比べて通院の時間を調整しやすく、スケジュールを組みやすい点も学生のうちに矯正を始めるメリットです。
矯正のルールを守る
矯正期間を短くするには、「装置の破損を避ける」・「指示通りに通院する」・「食事に注意する」といった矯正中のルールを守ることが大切です。こうした日常的な意識が歯の移動に影響を与えるため、結果的に治療期間の短縮につながります。
特に学生の場合、本人と親御さんが協力しながら取り組むことが、治療を円滑に進めるための鍵となるでしょう。
口腔ケアに気をつける
矯正期間を短くするには、毎日の口腔ケアが欠かせません。矯正装置を装着している間は、歯の隙間に汚れがたまりやすいため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
虫歯や歯周病を発症すれば矯正治療が中断され、全体のスケジュールにも影響を与えます。歯科医師の指導に従い、正しいブラッシングを心がけることが、スムーズな治療と矯正期間の短縮につながるでしょう。
学生のうちからマルチブラケット矯正をするメリット
学生のうちからマルチブラケット矯正をすることは、さまざまなメリットがあります。
主に下記の3つが代表的なものです。
・抜歯のリスクが低い
・コンプレックスを解消できる
・虫歯や歯周病のリスクを低減できる
詳しく解説しましょう。
抜歯のリスクが低い
永久歯に生え変わってから矯正をする場合、多くのケースで歯をきれいに並べるスペースが不足しており、抜歯が必要になることがあります。顎の成長が完了しており、物理的に歯を並べるスペースを作るには、抜歯によって調整するしかないためです。
しかし、学生のうちからマルチブラケット矯正をしておくと、顎の成長とともに歯を動かせるため、抜歯が必要となるリスクを抑えられます。抜歯を回避し、健康な歯を残したまま治療できるだけでなく、体への負担も最小限にできます。
コンプレックスを解消できる
歯並びにコンプレックスがあると、思春期の精神面に影響を与えます。例えば、口元を見られることへの不安から笑顔に自信が持てなかったり、人前で話すことに抵抗を感じたりするケースも少なくありません。
学生のうちに矯正治療を受けることで、口元のコンプレックスを早期に解消できるため、自信を持って人とコミュニケーションを取れるでしょう。
就職活動や進学、友人との交流など、これからのライフイベントに向けてポジティブな気持ちで臨むためにも、早めの治療は大きな意味があります。
虫歯や歯周病のリスクを低減できる
歯並びが悪いと歯みがきがしづらいため、磨き残しが増え、虫歯や歯周病のリスクが高まります。学生のうちに矯正治療を行うことで、日々のブラッシングがしやすい口腔環境を整えられます。
また、将来的な口腔トラブルの予防につながり、健康な歯を長く保つための基盤を築ける点も、学生から矯正治療を始める魅力の一つです。
学生の矯正治療については、以下のコラムでも紹介しているため、ぜひご参考にしてください。
学生の矯正治療について
Q1:矯正治療中に運動をしても大丈夫ですか?
A1:口元の衝撃が少ない運動であれば問題ありません。そのため、体育や部活動も治療と並行して行えます。
Q2:矯正治療を途中でやめてしまったらどうなりますか?
A2:矯正治療を途中でやめると、歯並びが元に戻る「後戻り」や噛み合わせの悪化、虫歯のリスク増加など、健康への悪影響が生じます。また、高額な治療費も無駄になるため、治療は最後まで続けることが大切です。