マウスピース矯正は喋りにくい?滑舌の悪い原因と対処法
マウスピース矯正中に「喋りにくくなった」 「滑舌が悪くなった」と感じる方は少なくありません。
矯正中の発音トラブルは、日常会話はもちろん、仕事や人前で話す場面でもストレスや不安の原因になります。
本コラムでは、マウスピース矯正で喋りにくくなる原因と、滑舌トラブルを改善するための効果的な対処法を解説します。矯正中も快適に過ごすために、ぜひ最後までご覧ください。
マウスピース矯正で喋りにくくなる原因
矯正治療中は、マウスピース装着による違和感や口腔内の環境の変化などにより、喋りにくさを感じる場合があります。
喋りにくくなる4つの原因について詳しく解説します。
原因①|マウスピースの異物感に慣れていない
矯正治療を始めたばかりの段階では、口腔内の異物感に不慣れなため、喋りにくさを感じる場合があります。特に初めてマウスピースを装着した際は、舌や唇の動きに違和感を覚えやすく、喋りにくさを感じる方は少なくありません。
また、口腔内の乾燥が原因で喋りにくさを感じる場合もあります。口腔内の異物感によって、無意識に口を開けたまま過ごすケースがあるため注意が必要です。
口腔内が乾燥すると唾液の分泌量が減り、口が開きにくくなるため、スムーズに会話できなくなる恐れがあります。
原因②|マウスピースがしっかり装着できていない
誤った装着方法でマウスピースを使用すると、喋りにくい状態が続く場合があるため注意が必要です。マウスピースが歯に密着しておらず浮きやズレが生じると、会話中に動くため、喋りにくさを感じやすくなります。
また、マウスピースに問題がある可能性も考えられるため、装着感に不安がある場合はすぐに歯科医師に相談してください。
例えば、マウスピースが合わなくなり、しっかりと装着できない状態になると、発音が不明瞭になるだけでなく、歯に対する矯正効果が得られません。
原因③|舌の動きがマウスピースに慣れていない
マウスピースを装着すると、舌は通常とは異なる動きを強いられ、喋りにくさを感じやすくなります。舌先や舌の側面がマウスピースに当たり、発音時の動きが制限されるためです。
舌がスムーズに動かないため、言葉がつかえたり、喋りにくさを感じたりする場合があります。
マウスピースは薄く、歯に密着するように設計されています。凹凸が少ない矯正装置ですが、慣れないうちは舌の動きがぎこちなく感じたり、特定の言葉が発音しにくくなったりする場合があります。
原因④|マウスピースが破損・変形している
マウスピースが破損したり変形したりしている状態では、歯に正しく密着しなくなるため、発音にも影響を与える場合があります。
マウスピースはプラスチック素材でできており、熱や衝撃に弱いため、扱い方を誤ると簡単に破損や変形が生じます。また、適切な時期に交換せず、長期間使用し続けると劣化し、破損の原因となる可能性があるため注意が必要です。
装着中の喋りにくさや違和感が続く場合は、破損や変形がないか確認したり、歯科医師に相談したりして原因を探しましょう。
マウスピース矯正中の喋りにくさを解消する方法
喋りにくさを解消するには、マウスピースの正しい装着が基本です。併せて発音を練習したり、違和感に慣れるための時間を確保したりすると、徐々に喋りにくさは改善します。
喋りにくさを感じた場合は、以下の対処法を試してください。
対処法①|マウスピースを正しく装着する
マウスピースの正しい装着が、スムーズに発音するための第一歩です。マウスピースは食事やセルフケア時に外す必要があり、1日に数回装着するタイミングがあるため、正しい装着を心がけてください。
装着時はチューイーを使用し、しっかりと歯に密着するまで調整してください。チューイーは装着を補助する道具で、より正確にマウスピースを固定するために有効です。
マウスピースは、歯科医師の指示やアドバイスを守りながら適切に使用してください。正しい装着で治療効果が高まり、装着中の違和感や喋りにくさの解消につながります。
対処法②|喋る練習をする
喋りにくさを解消するには、発音練習が効果的です。
喋りにくいと感じる言葉を何度も発音したり、簡単な早口言葉の練習を繰り返したりすると、口の動きがスムーズになり、喋りにくさが改善します。
また、鏡を見ながら練習すると、発音の癖や問題点に気づきやすくなるため、発音に不安がある方は鏡を見ながら練習してください。声を録音し、発音が気になる言葉を重点的に練習するのも有効な方法です。
継続的な練習によって舌がスムーズに動くようになり、自然な会話が可能になるため、短期間での効果を求めすぎず、根気強く取り組んでください。
対処法③|慣れるのを待つ
スムーズに話せるようになるには、ある程度の時間を要します。
装着中の違和感や喋りにくさは一時的なものであり、時間とともに軽減されます。マウスピースを正しく装着して過ごしながら、慣れるのを待ちましょう。焦らず装着を継続すると、徐々に発音に違和感がなくなり、普段通りに話せるようになるためご安心ください。
矯正治療中に気になる点があれば、無理をせず、歯科医師に相談してください。少しの調整やアドバイスで、より快適に過ごせる場合があります。
マウスピース矯正について不安な点がある方は、ぜひ当院へお越しください。患者さまが安心して矯正治療を受けられるよう丁寧にご説明します。
Q1:どのような音が発音しにくくなりますか?
A1:特に、サ行・ラ行・タ行・ナ行などの舌先を使って発音する音は、発音しづらいと感じる場合があります。
Q2:喋りにくさを感じなくなるまでの期間は?
A2:個人差はありますが、1〜2週間程度で滑舌が改善し、会話しやすくなります。