マルチブラケット矯正で歯の健康を守る方法
マルチブラケット矯正とは矯正歯科治療の1つです。本コラムでは、マルチブラケット矯正によってどのように歯の健康を守るのかを紹介します。また、マルチブラケットを装着してからの注意点についても確認しましょう。
マルチブラケット矯正の仕組みを把握しよう
マルチブラケット矯正とは、歯に装着する装置「ブラケット」にワイヤーを通し固定、歯を動かし、歯並びを改善する方法を指します。メリットは、ほぼすべての不正咬合に対応できる点や、マウスピース矯正より短期間で矯正できる点です。
一方、デメリットには歯科医師の技術力が問われる、歯を動かす痛みや違和感を生じやすい、などが挙げられます。ご自身にとってメリットの大きい矯正方法かどうか検討し、歯科医師と相談のうえマルチブラケット矯正を行いましょう。
マルチブラケット矯正中のお手入れ方法や注意点を守ろう
マルチブラケット付近は手入れがしにくいため、自分に合った歯ブラシを使い、歯垢を丁寧に除去してください。歯ブラシ先端の形状によって歯磨きのコツが異なります。適切なケア方法を知り、セルフケアができるよう目指しましょう。マルチブラケットのお手入れを楽にするためには、食事の内容にも注意してください。粘着性の強いキャラメルやガム、繊維の多いワカメやトマトの皮などはマルチブラケットに挟まりやすいため避けましょう。
マルチブラケット矯正とお手入れで健康的かつ美しい歯を目指そう
マルチブラケット矯正は歯列を整え、口呼吸の改善をしたり見た目をよくしたりするのに有効です。歯の健康を守るため「選択肢の1つ」として検討しましょう。ただし、マルチブラケット矯正中は、歯垢が溜まりやすくそこから虫歯になるケースもあります。そのため、矯正中も定期的に検診やケアを受けることが大切です。セルフケアでは、適切な歯ブラシでブラッシングしたり、歯間ブラシを活用したりすると、虫歯や歯周病を防げます。
西村歯科で行っている矯正治療では、主にマルチブラケットを採用しています。マウスピース矯正よりも効率的に矯正できるほか、付け外しをせずに食事できる点が特徴です。マウスピース矯正でうまく矯正できるか不安な方は、マルチブラケットを検討してはいかがでしょうか。
Q.1:マルチブラケット矯正中に向いていない行動とは?
A.1:顔に衝撃を与えてしまうようなスポーツや運動などは向いていません。特に、口元に衝撃を与えると、唇や口内が傷ついたり出血したりする可能性があります。また、マルチブラケット矯正中に避けた方がよい食べ物を口にしないようにしましょう。
Q.2:マルチブラケット矯正の費用はどのくらいかかる?
A.2:矯正する程度や地域にもよりますが、40~90万円が費用相場です。歯科クリニックごとでも費用に差があるため、相談・受診前に調べておきましょう。費用について疑問や不安がある場合は、歯科クリニックに相談するのもおすすめです。
記事監修 医療法人祐愛会「西村歯科」 西村 有祐
■ 略歴
- 日本歯科大学新潟歯学部 卒業
■ 所属学会・資格
- 日本口腔インプラント学会JSOI専修医
- 日本訪問歯科協会認定医
- 日本歯周病学会 会員
- 日本障害者歯科学会 会員
- 日本訪問歯科協会 会員
- 日本歯科保存学会 会員
■ 著書
- 『よみがえる青春のかみごこち』 国際臨床出版社
- 『訪問歯科診療におけるメディカルインタビューの進め方』 日本訪問歯科協会
- 『訪問歯科診療 アドバンスプログラム』DVD内著書 日本訪問歯科協会
- 『補綴とデンチャーへのリマインダー』DVD教材収録 日本訪問歯科協会



