マウスピース矯正で口内炎ができた…痛いときの対処法と予防法|堺市の矯正歯科「西村歯科」 矯正歯科コラム

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マウスピース矯正で口内炎ができた…痛いときの対処法と予防法

マウスピース矯正を開始してから、舌や頬の内側に口内炎ができて痛い、と悩むことがあります。
原因の多くは、マウスピースの縁や歯に設置したアタッチメントによる物理的な刺激です。
痛みがある場合は、市販の薬で保護したり、歯科医院でマウスピースを調整してもらったりといった対処法が有効です。
本記事では、口内炎の原因から具体的な対処法、予防策までを詳しく解説します。

マウスピース矯正でも口内炎はできる?ワイヤー矯正との違い

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較して口内炎ができるリスクは低いとされています。
ワイヤー矯正は、ブラケットやワイヤーといった金属の装置が常に口の粘膜に接触するため、擦れたり刺さったりして口内炎を引き起こしやすいのが特徴です。

一方、インビザラインに代表されるマウスピース矯正は、装置の表面が滑らかで凹凸が少ないため、粘膜を傷つけるリスクは比較的低いです。

しかし、マウスピースの縁が鋭利であったり、歯を動かすために設置するアタッチメントが当たったりすることで、口内炎ができてしまう可能性はあります。

また、装着中に出血などが見られる場合は、こちらの記事をご覧ください。
装着中に歯ぐきから出血…これ大丈夫?マウスピース矯正のトラブル解説

マウスピース矯正で口内炎ができてしまう主な4つの原因

インビザラインなどのマウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて口内炎ができにくいとされていますが、それでも痛みを感じることはあります。
原因は一つだけではなく、マウスピースが舌や頬の内側、歯茎などに物理的に接触することや、口腔内の衛生状態、さらには全身の健康状態など、複数の要因が考えられます。

特に、新しいマウスピースに交換した直後や、歯の表面に取り付けたアタッチメントが影響する場合が多いです。

原因①:マウスピースの縁が舌や頬に擦れている

マウスピース矯正で口内炎ができる最も一般的な原因は、マウスピースの縁が口腔内の粘膜に接触し、擦れてしまうことです。
特に新しいマウスピースに交換したばかりの時期は、まだ歯列に完全にはフィットしていないため、縁が舌や頬の内側、歯茎に強く当たってしまうことがあります。

また、製造過程で生じたわずかな鋭利な部分が粘膜を刺激し続け、傷になってそこから口内炎へと発展するケースも少なくありません。
繰り返し同じ場所が痛む場合は、この原因が考えられます。

原因②:歯に付けた突起(アタッチメント)が粘膜に当たる

マウスピース矯正では、歯を効率的に動かすために「アタッチメント」と呼ばれる小さな樹脂製の突起を歯の表面に接着することがあります。
このアタッチメントは、マウスピースを装着している間は覆われていますが、食事や歯磨きのためにマウスピースを外した際に、頬や唇の内側の粘膜に直接当たって刺激となることがあります。

特に、口を動かしたときに突起部分が粘膜に擦れることで傷ができ、口内炎の原因となってしまう場合があります。

原因③:マウスピースの洗浄不足で細菌が繁殖している

マウスピースの衛生管理が不十分なことも、口内炎を引き起こす一因です。
インビザラインなどのマウスピースは毎日長時間装着するため、洗浄を怠ると唾液や食べかすが付着し、細菌が繁殖しやすい環境になります。
口腔内にマウスピースの縁が当たってできた小さな傷があると、繁殖した細菌がその傷口から侵入し、炎症を起こして口内炎を悪化させてしまう可能性があります。
口腔内を清潔に保つだけでなく、マウスピース自体の洗浄も口内炎予防には不可欠です。

原因④:ストレスや栄養不足による免疫力の低下

矯正装置による物理的な刺激だけでなく、体調の変化も口内炎の発生に大きく関わっています。
仕事や学業によるストレス、睡眠不足、不規則な食生活などが原因で体の免疫力が低下すると、口の中の粘膜も弱くなります。

特に、皮膚や粘膜の健康を維持する働きのあるビタミンB群が不足すると、口内炎ができやすくなります。
普段であれば問題にならないようなわずかな刺激でも、免疫力が低下している状態では口内炎に発展しやすいため、生活習慣を見直すことも大切です。

【今すぐできる】痛い口内炎ができたときの応急処置と対処法

マウスピース矯正中に口内炎ができてしまい、食事や会話の際に痛みを感じるときは、まず応急処置で症状を和らげましょう。
市販の薬を使って患部を保護したり、マウスピースの当たる部分をカバーしたりすることで、物理的な刺激を減らせます。

また、食事内容の工夫や、口腔内を清潔に保つことも痛みの軽減と早期回復につながります。
ここではすぐに実践できる具体的な対処法を紹介します。

市販の塗り薬・貼り薬を使って患部を直接保護する

口内炎の痛みを和らげるには、市販されている口内炎専用の薬が有効です。
軟膏などの塗り薬や、シールのように患部に直接貼るパッチタイプの薬があります。
これらの薬は患部をコーティングして食事やマウスピースとの接触による刺激から守り、痛みを軽減させる効果が期待できます。

また、有効成分が炎症を抑え、治癒を促進します。
薬局やドラッグストアで購入できるため、痛みがつらいときの応急処置として活用できます。

矯正用ワックスでマウスピースの尖った部分をカバーする

マウスピースの縁やアタッチメントが粘膜に当たって痛い場合は、矯正用ワックスでその部分を覆うのが効果的です。
矯正用ワックスは、粘土のように柔らかい素材で、必要な分だけちぎって丸め、痛みを感じる原因となっている箇所に貼り付けて使用します。
これにより鋭利な部分が直接粘膜に当たるのを防ぎ、刺激を和らげることができます。
歯科医院で入手できるほか、市販もされているため、痛みが強い場合の応急処置として備えておくと安心です。

しみないように香辛料や熱いものを避けた食事を選ぶ

口内炎ができているときは、食事内容にも注意が必要です。
唐辛子などの香辛料を多く使った料理や、熱すぎる食べ物・飲み物は、患部にしみて強い痛みを引き起こすことがあります。

また、醤油やソースなどの調味料が濃いもの、酸味の強いものも刺激になりやすいです。
症状が治まるまでは、おかゆやスープ、ヨーグルトなど、なるべく口当たりが滑らかで、薄味の食事を選ぶことで、食事中の痛みを軽減できます。

殺菌成分のあるうがい薬で口内を清潔にする

口内炎の悪化を防ぎ、回復を早めるためには、口腔内を清潔に保つことが重要です。
殺菌成分が含まれている洗口液やうがい薬を使用すると、口内炎の原因となる細菌の増殖を抑制し、二次的な感染を防ぐ助けになります。

ただし、アルコール成分が配合された刺激の強いタイプは、かえって痛みを増強させてしまう可能性があります。
そのため、ノンアルコールタイプや、刺激の少ない製品を選ぶのがおすすめです。
うがい薬はあくまで補助的なケアなので、基本的な歯磨きは丁寧に行いましょう。

こんな症状は要注意!歯科医院へ相談すべき口内炎の目安

マウスピース矯正中にできた口内炎の多くは、セルフケアで1〜2週間ほどで改善します。

しかし、症状によっては我慢せずに歯科医院に相談した方が良いケースもあります。
痛みが長引いたり、特定の場所に繰り返しできたりする場合は、マウスピースの形状に問題がある可能性や、他の病気が隠れている可能性も考えられます。
自己判断で放置せず、かかりつけの歯科医師に診てもらうことが大切です。

2週間以上経っても口内炎が治らない場合

一般的な口内炎は、通常1週間から2週間程度で自然に治癒します。
もし、市販薬の使用やセルフケアを続けても症状が改善しない、あるいは悪化していく場合は注意が必要です。
2週間以上痛みが続く、患部が大きくなる、複数箇所に広がるなどの症状が見られるときは、単なる口内炎ではなく別の病気の可能性も考えられます。
早めに矯正治療を受けている歯科医院を受診し、原因を特定してもらうことが重要です。

同じ場所に繰り返し口内炎ができてしまう場合

マウスピースを交換するたびに決まって同じ場所に口内炎ができる、あるいは常に特定の箇所だけが痛むという場合も、歯科医院への相談をおすすめします。
これはマウスピースの縁の形状が合っていなかったり、特定のアタッチメントが粘膜に強く当たっていたりと、装置そのものに原因がある可能性が高いサインです。
我慢して使い続けると症状が悪化する恐れがあるため、歯科医師に確認してもらい、必要に応じてマウスピースの調整を依頼しましょう。

歯科医院で受けられるマウスピースの調整や処置について

口内炎の原因がマウスピースにあると判断された場合、歯科医院では主に装置の調整を行います。
具体的には、粘膜に当たっているマウスピースの縁を、専用の器具で削って滑らかに研磨します。
この簡単な調整によって、物理的な刺激が解消され、痛みが大幅に軽減されることがほとんどです。

また、症状が強い場合には、医療用の口内炎軟膏を処方してもらえることもあります。
痛みや違和感を我慢せず、まずはかかりつけの歯科医院に相談することが解決への近道です。

口内炎を未然に防ぐ!今日から始められる4つの予防策

マウスピース矯正を快適に進めるためには、口内炎ができてからの対処だけでなく、日頃から予防を心がけることが大切です。
口内炎は口腔内の衛生状態や乾燥、さらには全身の健康状態と深く関わっています。
マウスピースを清潔に保つ、口の中を潤す、栄養バランスを整える、十分な休息をとるといった基本的な生活習慣を見直すことで、口内炎のできにくい口内環境と体調を維持できます。

マウスピースは専用の洗浄剤で毎日きれいに保つ

口内炎の予防には、口腔内だけでなくマウスピース自体を清潔に保つことが不可欠です。
毎日マウスピースを取り外した際には、指や柔らかい歯ブラシを使って流水で優しく洗いましょう。
歯磨き粉には研磨剤が含まれており、マウスピースの表面に細かい傷をつけ、細菌の温床となる可能性があるため、使用は避けるべきです。

さらに、週に数回は専用の洗浄剤を使用することで、目に見えない細菌や汚れを効果的に除去し、口内炎のリスクを低減できます。

こまめに水分を摂ってお口の中の乾燥を防ぐ

マウスピースを装着していると、唾液が口全体に行き渡りにくくなり、口腔内が乾燥しがちになります。
口の中が乾くと、唾液による自浄作用や粘膜の保護機能が低下し、わずかな刺激でも粘膜が傷つきやすくなってしまいます。
これを防ぐためには、意識的に水分を摂取することが重要です。
糖分を含まない水やお茶をこまめに飲み、口の中の潤いを常に保つように心がけることで、粘膜を保護し、口内炎の発生を予防できます。

ビタミンB群を意識したバランスの良い食事を心がける

口内炎の予防には、体の内側からのケアも重要です。
特に、皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミンB群(B2、B6など)が不足すると、口内炎ができやすくなります。
ビタミンB群は、豚肉やレバー、うなぎ、卵、納豆、ほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれています。
これらの食材を日々の食事にバランス良く取り入れることで、粘膜の抵抗力を高め、口内炎ができにくい体質づくりにつながります。
特定の食品に偏らず、多様な食材から栄養を摂ることが大切です。

睡眠を十分にとって体の抵抗力を高める

疲労やストレスの蓄積は、体の免疫力を低下させ、口内炎を引き起こす大きな要因の一つです。
矯正治療中は、痛みや違和感から知らず知らずのうちにストレスが溜まっていることもあります。
体の抵抗力を維持するためには、十分な睡眠時間を確保し、体をしっかりと休ませることが不可欠です。
規則正しい生活リズムを心がけ、リラックスできる時間を作るなどして、心身の健康を保つことが、結果的に口内炎の予防につながります。

マウスピース矯正中の口内炎に関するよくある質問

ここではマウスピース矯正中の口内炎に関して、患者様からよく寄せられる質問にお答えします。
市販の薬の使用についてや、口内炎が繰り返しできてしまう理由など、多くの方が抱える疑問を解消します。
もし症状について不安な点があれば、自己判断せずに、まずはかかりつけの歯科医院に相談することが重要です。

マウスピース矯正でできた口内炎に、市販の薬は使用しても大丈夫ですか?

はい、使用して問題ありません。
市販の口内炎用の塗り薬や貼り薬は、患部を刺激から保護し、痛みを和らげる効果が期待できます。
痛みがつらい場合の応急処置として有効です。

ただし、薬を使っても2週間以上症状が改善しない場合は、他の原因も考えられるため、矯正治療を受けている歯科医院を受診してください。

新しいマウスピースに交換するたびに口内炎ができるのはなぜですか?

新しいマウスピースは歯を動かす力が強くかかるように設計されており、縁の形状も現在の歯列とはわずかに異なるためです。
装着初期は歯列に完全に適合しておらず、そのズレによってマウスピースの縁が粘膜に強く当たることが原因と考えられます。
数日で慣れることがほとんどですが、痛みが続く場合は歯科医院で調整してもらいましょう。

マウスピース矯正はワイヤー矯正より口内炎のリスクは低いのでしょうか?

はい、一般的にそのリスクは低いとされています。
ワイヤー矯正はブラケットやワイヤーといった凹凸のある装置が常に口の粘膜を刺激しますが、インビザラインなどのマウスピースは表面が滑らかであるためです。

ただし、本記事で解説したように、マウスピースの縁やアタッチメントが原因で口内炎ができてしまう可能性はあります。

まとめ

インビザラインなどのマウスピース矯正中に口内炎ができた場合、その原因は装置の縁やアタッチメントによる物理的刺激、口腔内の不衛生、免疫力の低下などが考えられます。
痛みがある際は、市販薬や矯正用ワックスで応急処置をしつつ、刺激の強い食事を避けるなどの工夫が有効です。

症状が長引いたり、同じ場所に繰り返したりする場合は、我慢せずに歯科医院に相談し、マウスピースの調整をしてもらうことが重要です。
日頃から口腔ケアと体調管理を徹底し、口内炎を予防しましょう。

記事監修 医療法人祐愛会「西村歯科」 西村 有祐

記事監修 医療法人祐愛会「西村歯科」 西村 有祐

略歴

  • 朝日大学歯学部 卒業

所属学会・資格

  • 日本口腔インプラント学会JSOI専修医
  • 日本訪問歯科協会認定医
  • 日本歯周病学会 会員
  • 日本障害者歯科学会 会員
  • 日本訪問歯科協会 会員
  • 日本歯科保存学会 会員

著書

  • 『よみがえる青春のかみごこち』 国際臨床出版社
  • 『訪問歯科診療におけるメディカルインタビューの進め方』 日本訪問歯科協会
  • 『訪問歯科診療 アドバンスプログラム』DVD内著書 日本訪問歯科協会
  • 『補綴とデンチャーへのリマインダー』DVD教材収録 日本訪問歯科協会

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