裏側矯正はやめた方がいい?メリット・デメリットを徹底比較|堺市の矯正歯科「西村歯科」 矯正歯科コラム

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矯正歯科コラム

裏側矯正はやめた方がいい?メリット・デメリットを徹底比較

裏側矯正は、装置が目立ちにくいことから人気の高い矯正方法ですが、「やめた方がいい」「後悔した」という声を見かけて不安になっている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、裏側矯正には大きなメリットがある一方で、向いている人・向いていない人がはっきり分かれる治療法です。

特に、

・発音しづらい
・舌に当たって痛い
・歯磨きが難しい
・費用が高い

といったデメリットは、事前に理解しておかないと後悔につながる可能性があります。

一方で、見た目を気にせず矯正できることや、前歯を後ろに下げやすいケースがあるなど、裏側矯正ならではの強みもあります。
大切なのは、「なんとなく選ぶ」のではなく、自分の歯並びやライフスタイルに合っているかを見極めることです。

この記事では、裏側矯正のメリット・デメリットをわかりやすく比較しながら、「やめた方がいい」と言われる理由や、後悔しないための判断ポイントについて詳しく解説します。

そもそも裏側矯正(舌側矯正)とは?表側矯正との仕組みの違い

裏側矯正(舌側矯正)とは、歯の裏側(舌側)にブラケットと呼ばれる装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を動かしていく歯列矯正の一種です。
歯の表側に装置をつける表側矯正と、歯を動かす仕組み自体に大きな違いはありません。

しかし、装置を装着する位置が異なることで、見た目や費用、治療中の感覚などに違いが生まれます。
矯正装置が外から見えないという最大の特徴から、見た目を重視する方に選ばれることが多い歯科矯正の方法です。

「裏側矯正はやめたほうがいい」と言われる7つのデメリット

裏側矯正が「やめたほうがいい」と言われる背景には、いくつかのデメリットが存在します。
特に、装置が舌に当たることで生じる違和感や、費用が高額になる点は、治療を決断する上で大きな懸念点となるでしょう。
ここでは、日常生活で感じる不便な点から費用面まで、裏側矯正の代表的な7つのデメリットを詳しく解説します。

デメリット①:舌が装置に当たって痛みや口内炎ができやすい

裏側矯正では、装置が常に舌に触れる状態になるため、慣れるまでは痛みや違和感が生じやすいです。
特に食事や会話の際に舌が装置に擦れることで、口内炎ができてしまうことがあります。
この不快感は治療開始後の1〜2週間がピークとなることが多く、ほとんどの場合は徐々に慣れていきます。
痛みが強い場合は、装置の突起部分を覆う矯正用のワックスを使用することで、ある程度症状を和らげることが可能です。

デメリット②:慣れるまでサ行・タ行などが発音しにくい

歯の裏側に装置が付くことで、舌の動くスペースが狭くなります。
これにより、特に「サ行」「タ行」「ラ行」など、舌を歯の裏側に近づけて発音する音が不明瞭になり、滑舌が悪くなったと感じることがあります。
この発音のしにくさも、多くの場合、数週間から1ヶ月ほどで舌が装置に慣れることで改善されます。

デメリット③:食べ物が挟まりやすく食事に気を使う

裏側矯正の装置は凹凸が多いため、食べ物が挟まりやすいというデメリットがあります。
特に、ほうれん草などの繊維質な野菜や、えのきなどのキノコ類、麺類などが絡まりやすいです。
食事の際は、食べ物を小さく切ってからゆっくり噛む、粘着性の高いガムやキャラメルは避けるなどの工夫が求められます。
食後は食べ物が詰まりやすいため、うがいや歯磨きをすぐに行う習慣をつけることが大切です。慣れるまでは食事に時間がかかることもあります。

デメリット④:装置が見えづらく歯磨きがしにくい

歯の裏側は鏡を使っても直接見えにくく、装置の周りは複雑な構造をしているため、歯磨きが難しい点がデメリットです。
磨き残しがあると、虫歯や歯周病、口臭の原因になります。
そのため、通常の歯ブラシに加えて、毛先が細いタフトブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスなどを併用し、丁寧に清掃する必要があります。
セルフケアだけでは不十分な場合もあるため、歯科医院での定期的なクリーニングも欠かせません。

デメリット⑤:表側矯正より費用が高額になる傾向がある

裏側矯正の費用は、表側矯正と比較して高額になる傾向があります。

その理由は主に2つです。
1つは、歯の裏側の複雑な形状に合わせて、一人ひとりの歯型に合わせたオーダーメイドの装置を作製する必要があること。もう1つは、装置の装着や調整に専門的な知識と高度な技術が求められるためです。

クリニックによって値段は異なりますが、一般的には表側矯正よりも30万円〜50万円ほど高くなることが多いです。

デメリット⑥:治療期間が長引く可能性がある

裏側矯正は、表側矯正に比べて治療期間が少し長くなることがあります。
歯の裏側は視野が狭く、ワイヤーの調整や装置の着脱が複雑で時間がかかるためです。

また、歯を動かす力が伝わりにくいケースもあり、表側矯正と同じような歯の動きを得るのに時間がかかる場合もあります。
ただし、近年では技術や装置の進歩により、表側矯正との治療期間の差は少なくなってきています。

デメリット⑦:専門的な技術が必要で対応できる歯科医院が限られる

裏側矯正は歯科矯正の中でも特に専門性の高い治療法です。
歯科医師には、歯の裏側という見えにくい位置で精密な作業を行うための高度な技術と豊富な経験が要求されます。
そのため、すべての歯科医院で裏側矯正が受けられるわけではなく、対応できるクリニックは限られています。
満足のいく治療結果を得るためには、裏側矯正の治療実績が豊富で、信頼できる歯科医師を見つけることが非常に重要です。

デメリットだけじゃない!裏側矯正の4つのメリット

多くのデメリットがある一方で、裏側矯正にはそれを上回る魅力的なメリットも存在します。
特に「矯正装置が外から見えない」という点は、他の矯正方法にはない大きな利点です。
その他にも、虫歯になりにくい、特定の歯の動きを得意とするといった機能的なメリットもあります。
ここでは、裏側矯正ならではの4つのメリットを解説します。

メリット①:矯正装置が外から見えず周囲に気づかれにくい

裏側矯正の最大のメリットは、装置が歯の裏側にあるため、外からほとんど見えないことです。
笑ったり話したりしても、他人に矯正治療中であることを気づかれにくいため、見た目を気にすることなく歯並びを整えられます。
接客業や営業職など、人前に出る機会が多い方や、結婚式などの大切なイベントを控えている方でも、見た目を気にせず治療を進めることが可能です。

メリット②:唾液の作用で虫歯になるリスクを抑えられる

歯の裏側は、表側よりも唾液が循環しやすい場所です。
唾液には、食べかすを洗い流す自浄作用や、細菌の増殖を抑える殺菌作用、歯の表面を修復する再石灰化作用があります。
そのため、装置の周りに常に唾液が行き渡る裏側矯正は、表側矯正に比べて虫歯になるリスクが低いとされています。
ただし、歯磨きがしにくいというデメリットもあるため、セルフケアを怠って良いわけではありません。

メリット③:前歯を奥に引っ込める動きを得意とする

裏側矯正は、構造上、前歯を奥に引っ込める動き(圧下)を得意としています。
矯正の固定源となる奥歯と、動かしたい前歯との距離が近いため、効率的に力を加えやすいからです。
この特性により、いわゆる出っ歯(上顎前突)や口元が前に出ている症例の改善に適しています。
表側矯正に比べて、前方の歯を効果的に後方へ移動させやすい点は、大きなメリットと言えるでしょう。

メリット④:舌で前歯を押す癖(舌癖)の改善が期待できる

普段、無意識のうちに舌で前歯を押してしまう癖(舌癖)は、出っ歯や開咬(奥歯を噛んでも前歯が閉じない状態)の原因となり、矯正治療後の後戻りを引き起こす要因にもなります。
裏側矯正では、歯の裏側に装置が設置されるため、これが物理的な壁となります。
これにより、舌が前歯に触れるのを防ぎ、舌を正しい位置(スポット)に置くトレーニングにもなるため、舌癖の改善が期待できます。

後悔しないために知っておきたい!裏側矯正が向いている人の特徴

裏側矯正はメリットとデメリットがはっきりしている治療法のため、誰にでも最適な方法というわけではありません。
自分のライフスタイルや価値観、歯並びの状態などを考慮し、本当に自分に合っているかを見極めることが後悔しないための鍵となります。
ここでは、裏側矯正をおすすめできる人と、他の方法も検討した方が良い人の特徴をまとめました。

裏側矯正の利用をおすすめできる人

裏側矯正は、以下のような希望や特徴を持つ人におすすめです。

・仕事柄、矯正装置が見えるのが困る人
・周囲に気づかれずに歯並びを治したい人
・結婚式や就職活動など、大切なイベントを控えている人
・出っ歯や口元の突出感を改善したい人
・虫歯になりやすい体質で、リスクを少しめる減らしたい人
・スポーツなど、口元をぶつけるリスクがある活動をしている人(表側矯正より口唇を傷つけにくい)

他の矯正方法も検討した方がいい人

一方で、以下のような場合は、表側矯正やマウスピース矯正など、他の方法も視野に入れて検討することをおすすめします。

・矯正治療にかかる費用をできるだけ抑えたい人
・アナウンサーや声優など、わずかな滑舌の変化も許容できない職業の人
・毎日の丁寧な歯磨きやセルフケアに自信がない人
・舌が極端に大きい、または嘔吐反射が非常に強い人
・対応できるクリニックが近くに見つからない人

裏側矯正のデメリットに関するよくある質問

ここでは、裏側矯正を検討している方から特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

裏側矯正の痛みや違和感は、いつまで続きますか?

個人差はありますが、装置が舌に当たる痛みや口内炎などの違和感は、治療開始から2週間~1ヶ月程度で慣れる方がほとんどです。
最初の数日間が最も強く感じられますが、舌が装置の位置を覚え、徐々に不快感が薄れていきます。
矯正用ワックスを使用することで痛みを和らげることも可能です。

表側矯正と比べて費用はどれくらい高くなりますか?

一般的に、表側矯正と比較して30万円〜50万円ほど高くなる傾向があります。
これは、歯の裏側の複雑な形状に合わせて装置をオーダーメイドで製作する必要があることや、歯科医師に専門的な技術が求められるためです。
クリニックによって費用設定は異なるため、事前のカウンセリングで確認が必要です。

裏側矯正で滑舌が悪くなるのは本当ですか? 改善しますか?

本当です。
装置によって舌の動きが制限されるため、特にサ行やタ行が発音しにくくなります。
しかし、これも一時的なもので、ほとんどの方は数週間から1ヶ月程度で慣れて元のように話せるようになります。

まとめ

裏側矯正は、装置が目立たないという大きなメリットがある一方で、痛みや発音のしにくさ、費用の高さといったデメリットも存在する治療法です。
これらのデメリットは、多くが治療初期の一時的なものであったり、事前の対策で軽減できたりします。
重要なのは、メリットとデメリットの両方を正しく理解し、自身のライフスタイルや価値観、何を優先したいかを明確にすることです。

最終的には、信頼できる専門の歯科医師と十分に相談し、自分にとって最適な矯正方法を選択してください。

記事監修 医療法人祐愛会「西村歯科」 西村 有祐

記事監修 医療法人祐愛会「西村歯科」 西村 有祐

略歴

  • 朝日大学歯学部 卒業

所属学会・資格

  • 日本口腔インプラント学会JSOI専修医
  • 日本訪問歯科協会認定医
  • 日本歯周病学会 会員
  • 日本障害者歯科学会 会員
  • 日本訪問歯科協会 会員
  • 日本歯科保存学会 会員

著書

  • 『よみがえる青春のかみごこち』 国際臨床出版社
  • 『訪問歯科診療におけるメディカルインタビューの進め方』 日本訪問歯科協会
  • 『訪問歯科診療 アドバンスプログラム』DVD内著書 日本訪問歯科協会
  • 『補綴とデンチャーへのリマインダー』DVD教材収録 日本訪問歯科協会

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